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クルマに乗る。
その、ひとときの質を
大切にする人のために生まれたタイヤ。
静寂に包まれ、
クルマは体の一部になる。
ウエット性能が続く、
SMART TYRE CONCEPTの一つ、
「性能持続技術」を新搭載。
時代の先をゆく、
最上級の快適をあなたへ。
※当社商品中
DESIGN
最先端の性能を
最大限に発揮する、
最小限のデザイン。
美しいクルマに調和する、
至極シンプルな
直線と曲線の融合。
さぁ妥協なき機能美を纏おう。
Produced by
Satoshi Wada
INTERVIEW
カー&プロダクトデザイナー
和田智さんに聞く、
『304』デザイン開発への想い
カー&プロダクトデザイナー和田智さんに聞く、
『304』デザイン開発への想い
「DUNLOP」ブランドに対する
イメージをお聞かせください。
ダンロップは130年以上の歴史を持つブランドです。その中でも個人的には1950年代、60年代にF1を始めとするモータースポーツで活躍した印象が強いですね。DUNLOPのロゴは一つのアイコンでした。
余談ですが、私はこの時代のクルマが好きです。カーデザインはもちろん、時計や家具などのデザインを含めクラフトマンシップと近代化、人間味とオートメーションがうまく融合していた近代の中でも重要な時代だったからです。
戦後の荒廃した時代を経て、おそらく人間は生きることに対して強いモチベーションを持つようになりました。そこで生み出されたものはパッションがみなぎり、人間的な力に溢れていました。だからクルマにも、カーデザインにも精気のあるものが数多く生み出されました。いま、改めて振り返ると、プロダクトの基本になるヒントがたくさん隠されていると感じます。
その後は、社会全体が大量生産大量消費の時代に突入しました。当たり前のようにクルマが生まれ、物が生産され、物が消費されました。しかし、気づけば周りには物があふれ、物を愛することもなくなってしまいました。
だから、ダンロップには、この機会に一度、原点回帰を図っていただき、いまダンロップは何をメッセージできるのか、そして、次代に向けたブランディングの重要性を真剣に考えて欲しかった。これがダンロップブランドに対するもうひとつのイメージであり、要望でもありました。
単にタイヤをデザインするのが
今回の仕事ではなかったのですね。
プロジェクトに取り組む際、まずはチームを作ることから始めさせてもらい、エンジニアの皆さんと意識の共有化を図るためにデザインの方向性を可視化しました。縦軸と横軸の線を描き、それぞれのベクトルにプロジェクトの担当者を配し、私が中心に位置してグルグルと推進していくイメージです。さらに「VEURO VE304」のブランディングを構築する図を用意して、縦軸のベクトルにヘリテイジと技術をそれぞれ据え、横軸には感性に関わるクールとパッションを配しました。これを先の図と重ね合わせてデザインに対する認識をすり合わせていきました。
特に重視したのはパッションという要素です。プロジェクトに関わるメンバーの情熱が新しいものを生み出すのではないかと話しました。ダンロップには、サイレントコア(特殊吸音スポンジ)といった優れた技術もあります。技術は裏付けになるし、武器になります。結果的に、なぜこのデザインなのかということに対してメンバー皆さんが自信を持って語ってもらえるようになって欲しかったのです。
タイヤのデザイン監修とは
意外な印象ですが、
何故引き受けようと思ったのですか。
タイヤはクルマの一部。だから喜んで引き受けました。私の場合、タイヤからクルマのデザインを描きます。前のタイヤが最初です。前輪をどう動かすかで一つひとつのムーブメントをどう構築していくかという造形作業が始まります。クルマにはタイヤが必要だし、タイヤあってのクルマです。それに私はクルマが大好きです。クルマのおかげで、いまの私があります。クルマに対する恩返しでもあり、機会を与えていただいたダンロップにも感謝しています。
「VEURO VE304」の魅力を
どうとらえましたか。
ダンロップは歴史あるブランドで、なおかつレースで培ったスポーティなブランド像を持っています。一方で、現在はエコロジーに力を入れています。クルマが世界的に普及するとともにCO2の排出削減が社会的課題であることは皆さんご存知の通りです。これに対してダンロップはエコタイヤの分野でパイオニア的な役割を果たしてきました。「VEURO VE304」もこの方向性を踏まえた上で、サイレントコアや性能持続技術に代表される最新テクノロジーを採用しました。とても静かで走行性能が良く、さらにエコロジーや安全性能にも配慮されるなど、各テーマを高次元でバランスの取れたタイヤではないでしょうか。
デザインのポイントはどこですか。
今回デザインの意味合いを広く捉えました。グラフィック的にデザインすることを単に請け負うだけでは何も伝わらないと考えたからです。会社全体がデザインやブランディング、表現といったクリエイションの部分に強く意識を持って関わらない限りはお客様に伝わりません。そこで今回はプロジェクトに取り組むチームを作ることから始めさせてもらい、最初からエンジニアにも加わってもらいました。しかしそれは、技術的なサポートをしてもらうためではありません。新しい概念、主張を一緒に考えてもらうためです。ダンロップというブランドとして、どういうメッセージを発信していけるかがこれからは大切です。そういった意味でのデザインと枠組み作りを行いました。
それはなぜですか。
この仕事を打診され、早速カー用品店のタイヤ売り場を見に行きました。いろいろなブランドのタイヤが店頭に並ぶ中で、ダンロップのタイヤは「私はここにいる!」と主張していないと感じました。これはまずいと感じたと同時にデザインの力でダンロップを生き返らせたいという感覚が芽生えました。それにはデザインで上辺を装うだけではだめです。内側から語りかけることが必要だし、デザインを構成する要素にも筋の通ったストーリー性が欠かせません。私はカーデザインを行っており、数年先を見据えた仕事をしています。タイヤにも次代のデザイン要素を落とし込むことができるわけで、それがカーデザイナーにデザイン監修を任せる価値ではないかと感じました。
タイヤ側面の「304」のロゴが目立っていますね。
何か意図はあるのでしょうか。
まずは、「VEURO VE304」としての象徴、アイコンを作ることから始めました。それが「304」。名前が呼びやすいことはとても重要です。できるだけ短くシンプルに強調することにしました。「304」をきっかけに、ダンロップがこのようなデザイン発信を継続的に行っていくことを願っています。
「304」の背景のテクスチャーは
何を意味していますか。
静粛性に寄与するサイレントコアという象徴的な技術とスポーティなイメージを表現しました。他方で、クールなテクスチャーもデザインに盛り込みたいと思いました。ほとんどのタイヤが円形の回転方向でデザインしています。いわば動的なデザインです。クルマもエモーショナルなデザインが主流でした。ですが、次代を担う電気自動車(EV)では静的で優しいものがトレンドになる可能性が高いと思います。静的なデザインでキーになるのがクールなテクスチャーで、これを部分的に取り入れていますが、「304」でもこのデザイン要素を反映しました。
上下左右、4ブロックのデザイン要素は
何を意味しているのでしょうか。
タイヤからクルマをデザインすると話しましたが、そのときにタイヤの中心から上下左右にまっすぐな線を引きます。今回はその4方向にデザイン要素を据え、ストーリーやメッセージを込めました。上と下が「ヘリテイジ」と「技術」、右と左が「クール」と「パッション」。デザイナーとエンジニアが話し合いを重ね、それぞれのデザインを決めていきました。心がけたのはシンプルにすっきりとまとめることと「304」のロゴが来る部分を顔として目立たたせることです。そのうえでダンロップが持つブランドとしての素材のよさを引き出すようにしました。また、サイド面だけでなく、トレッド面との繋がりの部分もスムーズになるようにエンジニアと話し合ってデザインしました。
確かに上側のデザインがとても印象的です。
本当は「304」を白く色を付けるとか、もっとアイコニックにしたかったです。さすがに量産する上で叶わない要望でしたが、かなり粘って交渉しました。個人的には、せめてお客様自身で白く塗っていただきたいですね(笑)。
今回、本当にエンジニアの方々にはいろいろな苦労をかけたと思います。なかには特許を出願するような製造段階にまで踏み込んだデザイン要素も含まれているほどです。デザインのディテールなんて多くの人が気にしていません。半面、細部の重要性を理解してくれる人は必ずいます。ディテールにはもの作りの精神や世界観が宿ります。そのことをエンジニアに理解してもらえたことに感謝しています。
どのようなユーザーに「304」を
選んで欲しいですか。
間接的な表現で恐縮ですが、新しいダンロップが好きな方に選んでもらえるのだと思います。もう少し踏み込んで言うと、ダンロップが変わろうとしていることに気づいてくれる方に使ってもらえると本望です。VEURO VE304を通じて、次の時代を駆け抜けていくための意志のようなものを感じとって欲しいし、その始まりになることを願っています。
最後にひと言、メッセージをお願いします。
「304」、いいですよ。
和田 智(わだ・さとし)
カー&プロダクトデザイナー、SWdesign代表取締役。
武蔵野美術大学卒。日産自動車にて初代セフィーロ、初代プレセア などのデザインを担当。89年、英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート留学。98年、ドイツ・アウディAG/アウディ・デザインへ移籍。シニアデザイナー兼クリエーティブマネジャーとして、A6、Q7、A5、A1、A7などの主力車種を担当。アウディのシンボルとも言えるシングルフレームグリルをデザインし、アウディブランド世界躍進に大きな貢献を果たす。2009年アウディから独立し、自身のデザインスタジオ「SWdesign 」を設立。
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